Eyewear Column
リムレスとは何か。
縁のないフレームが、
顔つきを変える理由
サングラスを選ぶとき、多くの人はレンズの形や色を見ます。けれど掛けた瞬間の印象をいちばん大きく左右しているのは、レンズを囲む「フチ」の有無です。フチのないフレーム——リムレス。その構造と、選ばれ続けている理由を整理します。
リムレスとは:フチのないフレーム構造
リムレス(rimless)とは、レンズを囲むフレーム=「リム」を持たないアイウェアの構造を指します。「縁なし」「フチなし」と呼ばれることもあります。日本語ではツーポイントという呼び方も一般的で、これはレンズの左右2箇所を固定点としてブリッジ(鼻の部分)とテンプル(つる)を直接留める仕組みからきた言葉です。
通常のサングラスは、レンズをフレームの溝にはめ込んで支えます。リムレスはその溝がありません。レンズそのものが構造の一部を担い、金具やネジ、ピンなどで各パーツと直接つながっている——つまりレンズが主役になる設計です。
この構造の違いは、見た目にもそのまま表れます。フチの線がないため、顔の上に浮かぶのはレンズの面と、こめかみへ伸びるテンプルだけ。装飾を足す設計ではなく、余計なものを引き算した設計だと言えます。
リムレスとフルリムの違い
アイウェアの印象は、レンズを囲むフレームがあるかないかで大きく変わります。もっとも一般的なフルリムと並べると、リムレスの性格がはっきりします。
| フルリム | リムレス | |
|---|---|---|
| 構造 | レンズの全周をフレームが囲む | 囲むフレームがない。レンズに直接パーツを固定する |
| 見た目の印象 | 輪郭がはっきり出る。主張が強い | フチの線がなく、顔立ちがそのまま出る |
| 重さの傾向 | 部材が多く、重くなりやすい | 部材が少なく、軽くなりやすい |
| 視界 | 視界の中にフレームの線が入る | 視界を遮る線が入らない |
並べてみると、リムレスが「軽さ」と「抜け感」に振り切ったフレームだとわかります。フチという要素を手放したぶん、掛けたときの負担の少なさと、視界のクリアさが際立つ構造です。
リムレスの4つの特徴
1. 軽い
レンズを囲む部材がないぶん、同じサイズのフルリムと比べて軽く仕上がりやすい構造です。鼻や耳にかかる負担が小さく、長時間掛けていても疲れにくいと感じる人が多いのは、この軽さによるところが大きいです。
2. 視界に線が入らない
フレームの縁は、掛けている本人の視界の中にも入ってきます。リムレスにはその線がありません。歩いているとき、運転しているとき、視線を動かしたときに、視界を横切るものが少ない。この開放感は、実際に掛け替えてみるとはっきり感じられる違いです。
3. 顔の輪郭を邪魔しない
フチのあるフレームは、顔の上に新しい輪郭線を一本足します。それが似合う顔立ちもありますが、線が主張しすぎることもあります。リムレスはその線がないため、元の顔立ちをそのまま生かせる。「サングラスに顔が負ける」という感覚が起きにくいのは、リムレスの大きな利点です。
4. レンズとテンプルが効いてくる
フチがないということは、隠れる要素がないということでもあります。レンズの形、面のカーブ、テンプルのモチーフや彫り——そうしたディテールがすべて表に出ます。リムレスは、細部の質がそのまま印象になるフレームです。